ひとが幼少期に様々な予防接種を受けるように、犬にも接種すべきワクチンがあります。

では、いつ、どんなワクチンを接種すればいいのでしょうか。
愛犬がいつも元気でいられるように、ワクチンについて、きちんと学んでおきましょう。

ワクチンにはどんな種類があるの?

ワクチンは、「法律で予防接種が義務づけられているもの」と、「病気を予防するため接種するもの」に分けられます。

ワクチン接種が法律で義務づけられているものが「狂犬病」です。
狂犬病は人間など全てのほ乳類に感染し、ほぼ100%死に至ることから、この病原体単体で予防接種を行うことが、狂犬病予防法で義務づけられています。

一方で、病気を予防するためのワクチン接種は義務ではありません。
また、ワクチンの種類も多いため(下表参照)、どれを接種するかは飼い主の判断に任されています。
しかし、「コアワクチン」と呼ばれる5つのワクチンは、病原体の危険性と感染性の高さから、全ての個体に接種が必要とされています。

愛犬の命を守るためにも、また、病気の拡大を防ぐためにもワクチン接種を心がけましょう。

予防接種が法律で義務づけられているもの

・ 狂犬病ワクチン

飼い主の判断で接種するもの

<コアワクチン>
・ 犬ジステンバーワクチン
・ 犬アデノウィルス1型感染症ワクチン(犬伝染性肝炎)
・ 犬アデノウィルス2型感染症ワクチン(犬伝染性気管気管支炎/犬伝染性咽頭気管支炎)
・ 犬パラインフルエンザウィルス感染症ワクチン
・ 犬パルボウィルス感染症ワクチン

<ノンコアワクチン>
・ 犬コロナウィルスワクチン
・ 犬レプトスピラ感染症ワクチン

混合ワクチンってどんなもの?

混合ワクチンとは、複数の病原体を組み合わせたワクチンのこと。
1度で複数のワクチンを接種できるため犬への負担が少なく、費用的にも安価なため、接種しやすいのが特徴です。

混合ワクチンには2種混合から9種混合までありますが、全てを接種する必要はありません。
基本はコアワクチンをベースに、地域で流行している感染症のワクチンなどをプラスするのが良いでしょう。

室内飼いの場合は、コアワクチンにコロナウィルスを加えた、「6種混合ワクチン」を接種することが多いようです。
獣医さんとよく相談し、愛犬の健康状態や飼育の環境、地域性などにあった組み合わせを選ぶようにしましょう。

いつごろワクチンを接種すればいいの?

ワクチン接種は、生後45日ごろに1回目、その1ケ月後に2回目、さらに1ケ月後に3回目を接種するのが一般的です。

生後すぐの子犬は、母犬から初乳を通じて移行抗体をもらっています。
その効果が薄れ始める生後45日より前に予防接種を行っても効果はなく、また移行抗体が切れてしまった後では病気にかかる危険性が高くなります。
移行抗体の効果が薄れ始める生後45日頃が、予防接種のベストなタイミングなのです。

母犬の初乳を飲めなかった子犬には、移行抗体がありませんから、生後2~3週頃にはワクチン接種を行う必要があります。
生まれたばかりの子犬を飼う場合は、事前によく確認しましょう。

ワクチンを接種するペースは?

狂犬病ワクチンは1年に1回の定期接種が義務。その他のワクチンについても、多くの病院が年1回の接種を推奨しています。
犬種や健康状態にもよりますので、獣医師さんとよく相談して最適なワクチネーションプログラムを組みましょう。

また、ワクチン接種後には、発熱や下痢など副反応が出る場合もありますので、異常が出た場合にすぐ動物病院へ行けるように、午前中に予防接種を済ませるよう心がけましょう。

ワクチン接種は、愛犬家みんなのマナー

ワクチン接種の目的は、もちろん「病気の予防」が一番ですが、「接種証明書を取得する」という意味でも必要です。
たくさんの犬が集まるドッグランやペットホテルなどでは、他の犬に病気をうつさないよう、証明書の提示を求められるところもあるからです。

ワクチン接種は、あなたの愛犬だけでなく、愛犬家みんなにとっても大切なマナーであることを忘れないでくださいね。