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喉をゴロゴロ鳴らす、スリスリ顔を押し付けてくる、寝っ転がっていると上にのってフミフミしてくるなどの猫のしぐさ。一見、飼い主に甘えているようですが、実際にはどのような気持ちで猫は行っているのでしょうか。それぞれの行動を猫の目線から考えてみましょう。

猫のスリスリ

猫は体の一部や顔を、物や他の動物にスリスリと押し付けます。この行動は「こすりつけ行動」と呼ばれ、1970年代に匂いづけに関連しているのではないかと考えられはじめました。

猫がこすりつけてくるのは頬、そして顎ですが、この部位には匂いの分泌腺があることがわかりました。ここから分泌されるホルモンは「フェイシャルホルモン」といい、猫同士の匂いによるコミュニケーションに使われています。
匂いを共有するというのは猫にとって非常に大切で、飼い主さんが脱いだ服の上に座っているのも匂いがあると落ち着くためだと考えられています。

猫同士でも友好的な関係が築かれていると、こすりつけ行動を行います。また野良猫では自分より強い猫に対してよりこすりつけ行動がみられることから、犬がしっぽを振るように服従、忠誠を意味しているのではないかという意見もあります。猫に忠誠という言葉は似合いませんが、スリスリしてくる猫は好意を示していると考えて良いでしょう。

参考動画

出典:Youtube

 

猫のゴロゴロ

ゴロゴロとは声帯を振動させることで、通常の鳴き声とは異なるネコ科独特の音声によるコミュニケーションです。ゴロゴロは「喉鳴らし行動」と呼ばれます。ゴロゴロが何を意味しているかは実に多岐に渡りますが、人間の「笑顔」と同じようなものと考えると多くの場合で説明がつきます。

ゴロゴロには様々な意味がありますが、人間が撫でてあげる時に鳴らすことが多く、その表情からリラックスしていることが伺えます。

他にも挨拶や、ご飯を要求するときにゴロゴロを鳴らすこともあります。飼い主さんと一緒にいるときに鳴らすゴロゴロは、一緒にいて嬉しいことを表現していると解釈して良いでしょう。ただし、全くゴロゴロ鳴らさない猫もいるので、鳴らさないからといって満足していないというわけではありません。

猫のフミフミ

お気にいりの毛布、または人間の腰や顔に対して念入りにフミフミしている猫の姿がよくみられます。このフミフミは「足踏み行動」と呼ばれ、子猫時代に母猫のおっぱいを吸う時にたくさんミルクがでるようにマッサージしていた名残です。実際にフミフミした後にチューチュー毛布を吸う猫もいます。

一時的に子猫に戻っている行動であるため、今回解説した3つの行動の中では一番「甘えている」という表現がしっくりくるのではないでしょうか。英語圏では丁寧に捏ねている姿から「ビスケット作り」と表現されることもあります。多くの場合、フミフミはゴロゴロと同時に起こります。時にはフミフミに夢中になって、よだれを垂らしながら行い、そのまま寝てしまうことも。爪を出しフミフミをする猫もいて、飼い主の腰や膝の上でやられると少し痛いですが、終わるまで静かに待ってあげましょう。

参考動画

出典:Youtube

 

猫は愛情表現が少ないと信じられていますが、こうしてみると結構ストレートに甘えてきますね。診察中でもスリスリ、というよりも頭突きのように突進してくる社交的な猫もいます。各行動は、獣医学の教科書には「こすりつけ行動」「足踏み行動」「喉鳴らし行動」という名前がついていますが、スリスリやフミフミ、ゴロゴロと表現したほうがしっくりきますね。

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