2015年の調査(一般社団法人ペットフード協会)では、猫の平均年齢は15.75歳でした。そして家の外に全くでない猫では16.4歳、家の外に出ることがある猫は14.22歳と飼育環境によって差がありました。

2010年の同じ調査での平均寿命が14.4歳ですので、ここ5年でも1歳以上伸びていることがわかります。愛猫がいつまでも健康で長生きをしてほしい、というのは全ての飼い主さんの共通の希望です。今回は健康長寿を実現するためのポイントを解説します。

長生きポイント1 完全室内飼育

現在では差が小さくなったといえ、完全室内飼育と外出自由の平均寿命では実に、1.18年の差があります。外出することで、交通事故や高所からの落下による事故、そして猫白血病ウィルスなどの感染症のリスクが出てきます。猫白血病ウィルスに感染した場合、平均寿命は3歳程度と大きく寿命を縮ませる要因になっています。

長生きポイント2 食事

実は、フードの種類によって猫の寿命にどこまで影響が出るのか、はっきりとはわかっていません。食事の種類は総合栄養食(猫が生活していくのに必要な栄養バランスが整っているフード)を選び、不自然に安価なものは避けましょう。

肥満は、猫でも病気の発生率を高めます。適正体重を維持することは長生きの秘訣といえるでしょう。猫は運動によってエネルギー消費を増やすことは難しいので、食事の量をしっかり計り、気がつかない間にあげすぎていないか気をつけましょう。心配であれば、動物病院で太りすぎていないか定期的にチェックしてもらうと良いでしょう。

長生きポイント3 水

猫は泌尿器の病気になりやすい動物です。具体的には慢性腎臓病、尿路結石、特発性膀胱炎などです。これらの病気は水分が不足すると悪化しますし、たくさんお水を飲むことで予防することができるものもあります。

しかし、猫はあまりお水を積極的に飲みません。猫があまり水を飲まないのは喉の渇きに対する反応が鈍いから、という説もあります。新鮮なお水を数カ所用意すること、またウェットフードを食べることで食事からの水分摂取量を増やすこともできます。ミネラルウォーターを与える場合は、ミネラルが多すぎると尿路結石の原因になるので、硬度の高いのもを選ばないよう注意しましょう。

長生きポイント4 予防・健康診断

日本の猫はワクチン接種率が低いというデータがあります。ワクチン、ノミそしてフィラリア予防などを徹底しましょう。定期的にワクチン接種を受けるときに健康診断をするのも良いでしょう。必ずしも血液検査などを行わなくても体重が減っていないかの確認、獣医師の触診、聴診などを受けることはとても大切です。

長生きポイント5 猫にとっての「豊かな環境」をつくる

近年では「環境エンリッチメント」という言葉が徐々に浸透してきました。動物本来の生活環境(豊かな環境)に近い環境を作ることで、ストレスが減り、病気や問題行動を予防することができます。猫では上下運動ができる遊具、高くて見晴らしのよいリラックスポイント、過剰な多頭飼育を避ける、広くて清潔なトイレを用意すること、狩猟本能を刺激するため遊びながら食事をする、などの環境エンリッチメントがあります。

長生きポイント6 猫を知る

どのような環境が猫にとって豊かなのか、何歳からがシニアなのか、今の年齢で注意すべき病気は何か、猫とはどのような性質の動物か、病気のサインとなる症状はどんなことかなど、猫について理解することが最終的には愛猫の長生きにつながります。やはり長寿猫の家では、他の猫も長寿であることがあります。これは血縁関係がない猫でもそうなので、遺伝的な要素以外も影響していると考えられるでしょう。

まとめ

猫というのは基本的に人間や犬よりも病気になりにくく、避妊去勢手術以来動物病院に行ったことがない、という猫も珍しくありません。あまり積極的に世話をやくというよりは、猫があるがままに暮らすことをサポートするような心構えの方が良いと思います。私も、今一緒に暮らしている猫が20歳まで行けるよう、これからも「猫を知る」努力を続けていきます。