ペットワンダーランド Webでリプレイ 2016.8.14.OnAir

ゲスト
成城 犬と子犬のしつけ方教室 Can ! Do ! Pet Dog School代表

JAHA認定 家庭犬しつけインストラクター

西川文二さん

ナビゲーター
成城こばやし動物病院 小林元郎(もすけ先生)
どうぶつ大好き声優 武田佳子(よしりん)

ペットのしつけをしていますか? 実は、2000年代の半ばから方法がガラッと変わり、科学的な理論に基づくしつけが行われています。今回のゲストは、その第一人者である家庭犬しつけインストラクター 西川文二さんをお迎えしました。「犬の飼い主はリーダーに、というのは単なる精神論」「犬を叱るのはリスクでしかない」といった、飼い主ならぜひ聞いておきたい知識を教えてくださいました。

(よしりん:以下「よ」)西川先生、ごぶさたしています。FM世田谷でペット番組がスタートした頃から、番組内のしつけコーナーでお世話になっていました。3年ぶりぐらいでしょうか。

(西川さん:以下「西」)ごぶさたです、ぶりぶり!

(よ)今日は、相棒のわんちゃん、ダップくんと鉄三郎くんも一緒ですね。

(もすけ先生:以下「も」)すごくおとなしい、いい子ですね。

(よ)西川先生といえば、日本を代表する家庭犬しつけインストラクターで、もすけ先生もよくご存じですよね。

(も)成城で、私の病院のお近くで犬のしつけ教室を開かれていますよね。もちろん知っています。

(よ)雑誌「いぬのきもち」の監修も担当していらっしゃいまして、なんでも一番登場回数が多いそうですね。だから知らない人がいないのでは。
あらためて、先生の学校「犬・子犬のしつけ方教室、Can ! Do ! Pet Dog School」のことを教えてください。

(西)1990年台に犬の飼い方が日本で変わってきましたよね。円高で大きな犬を海外から買ってきて飼うようになり、ゴールデンレトリーバーがブームになったりしました。当時、バブルの末期でお金があるから大きな外国車のワゴンにゴールデンレトリーバーを乗せてといった、テレビコマーシャルとか雑誌の広告でそういうシーンをよく見かけました。それを見て、お金を持っている人が飼い始めたんです。

(も)そういう時代、ありましたよね。

(西)その頃、私はペットショップをやっていたのですが、大きな犬を飼うなんて一度もしたことがない。我々は縄文時代から犬をそばに置いてきたかもしれないけど、大きな犬を家の中で飼うことはしたことがなかった。それをいきなりはじめちゃった。

そうしたら、うまくいかないわけですよ。犬の訓練所に預けて訓練しても、家に帰ってきたら元に状態に戻っちゃうとか、もっとひどくなるとか。飼い主さんも困って動物病院の先生に相談されたり、また獣医師さんも診察するときに困っていた。それで日本動物病院協会(当時は動物病院福祉協会)という団体が、大きな犬を飼うのは欧米流の飼い方なので、それを指導できる人がいないと大変な世の中になっていくんじゃないか、ということで協会がインストラクター養成講座を始めました。1994年のことです。

で、日本で当然教えられる人がいないから、アメリカからテリー・ライアンを講師に呼んだりしてました。

(も)犬のしつけで有名な方ですよね。

(西)そういうスペシャリストを年に数回呼んできて集中的な講義をしていて、私も1994年からそれに参加しました。

(も)じゃあ、発足のときから参加していた。

(西)そうですね、発足の年から参加していました。その5年後、家庭犬しつけインストラクターの認定を受けてプロとしてやり初めたわけです。
当時、ショップがあったのは新宿の百貨店の屋上で、しつけ教室をやり始めたら需要がどんどん増えてきて、それで常設の施設があるといいかなと。つねにトレーニングができるような場所を探して、それで成城でスクールを始めるようになりました。

(よ)スクールは今年で17年目になるんですよね。修了生も4000組以上とお伺いしました。
どんなレッスンですか?

(西)科学的な理論に基づくトレーニング、といっています。科学的というのは、たとえば我々のスポーツを見ると、80年台に方法がガラリと変わりました。それまでは根性論、精神論で。僕なんかスポーツをやっていたのは1970年台なのですが、当時は、練習中に水飲んじゃいけないって言われてましたよね。

(よ)ありましたね!

(西)科学的に調べていくと、飲まなきゃいけない、水分をとらないといけない。ほかにも、足腰を鍛えるのはうさぎ跳びだと。ところがリスクがあるわけです。で、そういうリスクがあるなら他の方法を見つけて、リスクの少ない方を選ぶというのが科学的なアプローチなんです。予防措置原則という言い方もします。
犬におすわりを教えるのも、実はむりやりやってもできるようになります。でも飼い主のことが嫌いになる可能性というかリスクがある。いま、そういうリスクを排除する方法が分かっているのでそちらの方法で、というのが私たちのやり方です。

(も)なるほど!

(西)学習の心理学という分野があるんですが、そこでは動物実験を通して、人間を含めてどうやって行動を獲得して記憶していくかということが分かっています。そういう学問を利用しています。さまざまな実験を通して確立された理論なので、それを実践すれば必ず同じような結果が出てきます。

(も)再現性がある、ということだよね。

(西)以前であれば、それまでは飼い主は犬のリーダーにならなければ行けないと言われていました。でもこれって、精神論ですよ。リーダーにどうやってなればいいか具体的に考えると、じゃあ、強さを示さないと行けないとか、そういう方向に走っちゃう。それでうまくいくかというと、いかない。
そうじゃなくて、リーダーということは関係なしに、こういうことやればおすわりができるでしょとか、問題行動に対しても、飼い主を馬鹿にしているだということで昔は処理をしていたのを、そうじゃなくて何でそういう行動を起しているかというのを学習心理学による分析が進みました。学習心理学は発展していまは行動分析学という学問に変わっているんですが、それを応用して問題行動も直していく、改善していく、そういうアプローチが行われています。精神的なことはまったく関係ありません。

(よ)自分のわんちゃんが変化していくのを見て楽しくなりませんか。ワクワクしますね!
先生の教室にはどんなクラスがありますか。

(西)昔、犬を訓練所に預けていた時代は、6か月からで、それまでは預かっていませんでした。なぜかというと、職業的な訓練をすることに主眼が置かれていたからです。職業訓練というと人間だと中学を卒業してから、それが犬の場合は6か月から7か月くらいにあたります。でも、そうではないしつけとか、もっと基礎的なことは、いわゆる幼児教育の領域です。それと同じで犬も幼児の時期から、そういうクラスを設けています。それがパピークラスです。

(よ)何ヶ月から受付けているのですか。

(西)ワクチンを2回打ち、その2週間というのが規定です。感染病リスクを軽減するためです。1回では心配なので2回目のワクチンを打って2週間、早い仔で3か月ちょっと前から参加することができます。その頃は社会化期といって、いろんなことに対する慣れが進めやすい。犬の4か月というのは人間でいうと8歳、10歳。そうすると、将来怖がることが少なくなって慣らしやすくなる。

いまの時代は犬を一緒に連れてあちこちに行きますよね。ホームセンターでカートに乗せたり、旅行にだっていろいろでかけたりします。そんなときに、いろんなことに慣れていないとかわいそうです。

(よ)飼い主さん向けのセミナーもやってらっしゃるそうですね。

(西)今言ったことを飼い主さんも分かってくれないと。たとえば、1980年台にトレーニングの考え方が変わったにもかかわらず、水を飲ませないようなコーチはいまだにいるんです。それと同じように、犬のトレーニングは2000年代半ばから変わりましたが、昔の考え方のままで、たとえば叱らないといけないと思っているんですよね。

(も)その方が簡単そうに見えるんですよね。

(西)ところが学習の心理学でいうと、叱ることはリスクなんです。回避行動、逃避行動が出て飼い主の元に来なくなったり、攻撃行動が高まって飼い主に噛みついたり、あるいは無気力になるということが分かっています。生気のない犬が出来上がってしまうわけです。一見従順に見えるけれども、実は暗い気持ちを持った犬になっちゃう。

(も)人間にも同じことがいえそう!

(西)私たちのセミナーは、そういうことも含めて我々のやり方をまず、頭で理解していただきます。「叱っちゃ行けないの、なんで?」という人に、その理由を理解してもらうことから始めています。

(よ)セミナーは、月に3回やってるそうですね。

(西)はい。土日に2回、平日に1回。

(よ)具体的には番組フェイスブックなどに情報を載せていますので、ご参照ください。

関連情報
■犬・子犬のしつけ方教室 Can ! Do ! Pet Dog School
http://www.cando4115.com

放送案内
■ペットワンダーランド
毎週日曜日 12:30~13:00放送
エフエム世田谷(83.4MHz)
番組Facebookページ
https://www.facebook.com/922269501224858/

「イヌモネコモ」の関連ページ
http://inumo-nekomo.jp/news/エフエム世田谷の新番組「ペットワンダーランド」

■成城こばやし動物病院
http://feegoo.jp