お口のトラブルも、小型犬と大型犬、長頭種と短頭種、わんちゃんとねこちゃんでは違ってきます。

わんちゃんとねこちゃん各々のお口のトラブルやリスクについてお話しします。

小型犬と大型犬の歯の本数は同じ!


体重20kgの大きなラブラドールの歯の本数は42本。

体重2kgの小さなチワワも、歯の本数は42本。

体重は10倍ほど違いますが、実際の歯の大きさは体重ほど違いがあるわけではありません。

つまり、小型犬は、大型犬よりも歯がぎっしり生えてしまうことになります。

図2

リスクの高いお口はどのお口??


ぎっしりと生えた歯は、歯垢などが溜まりやすく、また歯周病が起こった時に急速に進行してしまうと言われています。

そのため、小型犬は大型犬よりも歯周病のリスクが高いお口を持っています。

パグやシーズーなども、顔が短いために、歯が重なるように生えてしまうことが多くみられ、歯が密集している小型犬同様、歯周病が進行しやすい、リスクの高いお口です。

図1

その他、高齢であったり、免疫が低下するような疾患がある犬などでは歯周病のリスクが高まると言われています。

短頭種の歯並びをご存じですか?


わんちゃんを頭の形で分けると、長頭種・中頭種・短頭種に分けられます。

長頭種はシェルティーやボルゾイ、中頭種は柴やコーギー、短頭種はパグ・シーズー・フレンチブルドック・ペキニーズなどが代表です。

頭が短いというより、「鼻が短い」という方がイメージがつきやすいかと思いますが、その特徴として次の3点が挙げられます。

図6

?上顎の骨の形が違います。頬骨が大きく張り出していて、強い湾曲がある

?鼻が短い部分を口の中に当てはめると、犬歯から4本目の奥歯までの距離が短く、間に挟まれている3本の歯が生えるスペースが非常に狭い

?歯の特徴ではありませんが、口腔内の粘膜が分厚く、それをかき分けて歯を見るのがとても困難

これらの特徴により、歯磨きが難しくなります。

特に?の詰まって生えている3本の歯の周辺は歯周病になりやすくなっているので、できれば縦磨きもしてあげたいものです。

図5

仔猫仔犬は4~5ヶ月目の歯科検診が重要


小型犬では、乳歯が抜けずに残ってしまう乳歯遺残が多く見つかります。

わんちゃんやねこちゃんの歯は4、5ヶ月齢ころから生え換わり始めます。

その頃に歯科検診を行い、残ってしまいそうな乳歯がないかチェックしておきましょう。

下のレントゲン写真は、乳歯の下にある永久歯がはやく出たがっている状態です。

図4

お口の中のスペースは限られているので、乳歯を取り除いてあげないと、永久歯がおかしな方向に延びていってしまいます。

ねこちゃんは、乳歯が残ることはまれですが、若齢性の歯肉炎などが見られることがあるため、やはりこの時期の歯科検診は有効です。

猫は小さな犬ではない


このフレーズは、獣医師ならば一度は聞いたことがある有名な言葉です。

口腔に関しても、まさにこの通りで、ねこちゃんのお口の病気は、わんちゃんと似て非なるものです。

図7

オーラルケアをした方が良く、歯周病も多い病気のひとつです。

しかし、その他に、ねこちゃんには吸収病巣という歯が溶けてしまう病気(虫歯とは違います)や、食べ物が食べられなくなるほど激しい口内炎なども多く、これらは発症する原因がまだ解明されていません。

歯に安全なおもちゃ選びのポイント


わんちゃんは思い切って遊びます。手加減なし。容赦なく、ときに激しく。

だからこそ、おもちゃの種類を選んであげる必要があります。

硬すぎるガムやおもちゃ、蹄や骨などはとても危険なおもちゃです。

歯を丈夫にするために、硬いものを咬む必要はありません。

図3

容赦なく咬むことで、噛むための、もっとも大事な歯を折ってしまうという事故が後を絶ちません。

歯が折れてしまうと、歯を抜くか、特殊な方法で治療するしかありません。

ねこちゃんでは、硬すぎるものを咬んで歯を折ることは少ないです。

ねこちゃんで多いのは、転落事故から犬歯を折ってしまうことです。

危険な物・危険な場所から守ってあげて、歯の安全を確保しましょう。

参考


成城こばやし動物病院       http://feegoo.jp/

レッツ118(いい歯)プロジェクト http://feegoo.jp/118project/index.html