みなさんに歯の健康について知って頂くため、再来月の11月8日を「いい歯」の日として、イヌモネコモでは、いい歯の日に向けてこれから5回に分けて、犬や猫の歯の病気や歯のケアについて、お届けして行きます!

歯周病とは

犬は歯が溶けてボロボロになる、いわゆる「虫歯」にはなりません。

その代り、歯垢や歯石が付着し、歯肉へのダメージが起こる歯周病へと進行していきます。

3歳以上の成犬の80%以上が、歯肉炎を発症しているというデータもあります。

図3

歯周病は自然に治らない


生き物には自然治癒力が備わっています。

小さな切り傷などは、治療しなくても自然に治ります。これが自然治癒力です。

しかし、例外もあります。それが、歯肉炎や歯周病です。

歯茎に赤みがある場合、1週間後に良くなっていることはありません。

何らかの処置をして、歯垢や歯石をなくしてあげる必要があります。

様子を見ていても、何もしなければ絶対によくなることはないのです。

図6

歯周病は立派な病気です


歯周病の原因は、歯垢の中の細菌による感染症です。

主な初期症状としては、口臭がみられます。

さらに歯肉が腫れて赤くなり、歯石が黒く目立ってきたり、歯肉がやせて歯が浮いてきたり、最悪の場合、歯が落ちてしまいます。

この段階になっても、「年をとって歯が抜けたのでは?」と、病気と思ってもらえないことがありますが、年をとって、歯周病になったから歯が抜けたのです。

歯周病は、口の中の細菌感染によって、歯を支える歯肉や、土台であるあごの骨(歯槽骨)などが壊されていく病気です。

図1

鼻や目の炎症は歯周病が原因かもしれません


口の周りには何があるでしょう?答えは、下は顎、上は鼻と目とほっぺたです。

これらの部分にも、歯周病は影響します。

なぜ歯周病が影響するのか、その理由は歯の根っこにあります。

わんちゃん・ねこちゃんの歯の根っこは非常に深く、口腔内に見えている歯の長さの2倍近くあります。

重度の歯周病では、その根っこの奥の方に炎症が起こり、膿がたまったりします。

わんちゃんの立派な犬歯は、鼻と隔てている骨が1mm程度しかないほど接近しています。

なかなか治らない結膜炎、慢性的な鼻炎、ほっぺたの皮膚から膿が出るような皮膚病、その原因はもしかしたら、歯周病かもしれません。

図4  

歯周病は全身を巡ります


体内に栄養や酸素を運ぶため、血液は全身を巡っています。

血管に直接何かを入れるのは難しいものです。

獣医師でも、血管にスムーズに針を刺して投薬できるまでにはトレーニングが必要です。

 

しかし、歯周病には細菌や細菌の出す毒素を血管に入り込ませることが出来てしまいます。

歯も生きているため、そこに栄養を供給する血管もあります。

歯を支える歯周組織にも沢山の毛細血管があります。

 

歯周病になるとそれらの組織が炎症を起こし、もろくなります。

そこから出血することもあり、その傷から歯周に住む細菌が血管に入り込み、全身を巡っていきます。

図2

口の中の細菌と同じ遺伝子を持つ細菌が、心臓内から検出された報告もあります。

口腔内の細菌が、心臓・肝臓・腎臓などに悪さをすることがだんだんと解ってきました。

 

健康な身体作りはお口の健康から、というのは人間だけでなくわんちゃん・ねこちゃんにも当てはまります。

今からでも遅くありませんので、口の中に病気がないか、見てみませんか?

参考


成城こばやし動物病院       http://feegoo.jp/

レッツ118(いい歯)プロジェクト http://feegoo.jp/118project/index.html

※こちらの記事は、レッツ118プロジェクトを基に再構成しております。