こんにちは。ドッグヘルパー One by One の寺井です。犬の介護士をしています。
仕事柄、たくさんのワンちゃんに出会います。どのワンちゃんも可愛くて個性豊か。
そんなワンちゃんたちをイヌモネコモでご紹介すると共に、介護士という立場から「こんなことに気をつけてワンちゃんたちに元気なシニアライフを送ってほしい♪」というお話をしてしていきます。
さて、今回ご紹介するハッピーご長寿犬は…?

元気な12才のワンコ、てんちゃん。その元気の理由とは?

「ワンワンワン!(来たの~?!早く上がってよ~)」と元気に出迎えてくれたのは、てんちゃん12才(ウェルシュコーギー・カーディガン)。
親友の愛犬です。
いつものことながら元気な様子に感心します。
中型犬の12才というと、人の年齢でいえば62~63才ぐらい。とは言え、まだまだそんな雰囲気はみじんも感じません。
健康体であることはもちろんのこと、気力もあり、とても若い雰囲気です。

てんちゃんが元気な理由・・・。それは何でしょうか?

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(てんちゃん/12才/ウェルシュコーギー・カーディガン)

年下の犬と暮らすことで「若さ」をキープ

犬が大好きな友人夫婦は結婚して、てんちゃんを家族に迎えました。
そして、てんちゃんが7才になった頃に、ボーダーコリーの花子ちゃんが新たに家族として加わりました。

「てんが、10才になる前に相棒を迎えたほうがいいな~、って思ったんだよね。」と話す友人。
私はこの友人夫婦を心底すごいと思っています。
なぜなら、犬と暮らしながらきちんと犬について勉強し、向き合い、本質を心得ているのです。

私が犬の介護の仕事を始めて知ったこと。
それは「シニアワンコは、若いワンコと暮らすと心身ともに若くいられる。」ということ。
これ、本当に本当なんです。

それまでひとりでいたシニアワンコさんが、年下のワンコと暮らすようになると「私だってまだまだお散歩行けるのよ~!」とばかりに、以前より歩くようになったり、ご飯をたくさん食べるようになったり。そんな話をよく見聞きするのです。

テンちゃんの相棒探し。決め手は…?

てんちゃんの相棒を探すことにした2人。
活動的なボーダーコリーに魅力を感じて、ブリーダーさんの所に行くと、2匹の子犬がいたそうです。
1匹はすぐ2人の前にやって来て、「遊んで遊んで!」とじゃれてきたそう。
そしてもう1匹は少し後ろの方で、「この人たちの所に行ってもいいのかなぁ?」と考えているような子犬。
2人はどちらの子犬にするか考えました。

そして自己主張の強い子犬ではなく、留まって状況を判断しようとしている子犬にしたそうです。
なぜなら先住犬のてんちゃんはコーギー。
新たに迎えるボーダーコリーはコーギーよりだいぶ大きくなりますし、身体能力も高くとても俊敏。
自己主張の強い犬の多くは、群れのリーダーになりたがる傾向があり、他の犬をコントロールしようとします。
先住犬がそんな状況に納得できないと、トラブルにつながります(ふつう面白くないですよね。後輩犬に大きな顔をされたら・・)。
ただでさえ体格差、身体能力に大きな違いが出てくる2頭ですから、そういうことに配慮して選んだのが花子ちゃんでした。

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(左:後輩犬の花子ちゃん/右:てんちゃん)

良いコンビ、誕生!

夫婦の審美眼と的確なしつけが功を奏し、当時7才のてんちゃんと子犬の花子ちゃんは、とても気の合うコンビになりました。
一緒に遊んだり、お散歩に行ったり。花子ちゃんは、年上のてんちゃんのことを、いつも敬い、優先。
でも若いので、時に「遊ぼう!」としつこく誘うことも。
すると「ガウッ!(しつこいわよ!今は遊びたくないの)」と怒られることも。
そんな時の花子ちゃんはショボンと反省(笑)。

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(てんちゃんと花子ちゃんは良いコンビ♪)

さらに妹分が増えて忙しくなったてんちゃん

そして数年後、友人の愛娘ノンちゃんが誕生。
現在3才のノンちゃんは、赤ちゃんが言葉を自然と覚えるように犬たちとの接し方を体得していったようです。
自分の体よりも大きいてんちゃんや花子ちゃんに対しても、全く気おくれすることがありません。
自然体で一緒に過ごしています。

現在、12才になったてんちゃんは、元気なふたりの妹分(血はつながってはいませんが)、3才のノンちゃんと5才の花子ちゃんのお姉ちゃんのような存在になっています。
いっしょに遊ぶこともありますが、2人のパワーにはかなわないので、時々ひとりで定位置のソファーで休みます。
でも、ちゃんと妹たちのことは見守っている様子。
そして、家の外で物音がするとソファーから降りて、見回りに出ます。
問題がないと分かると、またソファーへ。家と妹たちを守っているようです。

こんな風に頼りになる忙しいてんちゃんを見ていると、もっと年を重ねていっても「ボケ」とは無縁なんだろうな~、と思います。

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(てんちゃんと、飼い主夫婦の愛娘ノンちゃん)

ほど良い刺激で、脳を活性化しよう

犬の介護をしていると、「ボケ」と言われる症状を目の当たりにすることがあります。
人と同じように、高齢になると様々な症状が表れる場合があるのです。
ぐるぐると同じ所を歩いたり、思い当る理由がないのに大声で吠えたり、色々な症状があります。

では、それをどう予防したら良いのか?
動物病院で相談してサプリメントなどを買うこともできますが、一番手軽にできるのは、「ほど良い刺激のある生活」を心がけること。

考えたり、感じたり、そういう脳の活動を促すことが良いのです。てんちゃんは、その点、日々妹たちとのコミュニケーションや家を守ることで十分、脳に刺激を与えていると思います。

他にもちょっとした工夫で脳に程よい刺激は与えることができます。
たとえば、いつものお散歩コースを逆回りで歩いてみる。
お散歩の時間帯を少しずらしてみる。寄り道をしてみる。
お散歩で会った他の飼い主さん、ワンちゃんと交流をはかる…など。
「いつもとはちょっと違う」ことが「ほど良い脳への刺激」になります。

いつもと違う所に行けば、犬は匂いを嗅いで考えたり感じたり。
いつもと違う時間帯に行けば、陽ざしの明るさ、匂い、出会う他の犬たちなど、みんな違ってきます。
ストレスを与えるほど大きな変化は必要ありません。「いつもとちょっと違う」ことがポイントです。

体が元気でいるのはもちろん大切なのですが、脳もしっかり動かして、健やかなご長寿犬をめざしてください♪