こんにちは。犬の介護士の寺井聖恵です。
愛犬がシニアになってもずっと健やかに暮らすためのアドバイスをしています。

愛犬がシニアに差し掛かったらぜひ考えていただきたいのがお部屋の床についてです。
想像してみてください。つるつる滑るスケートリンクにスニーカーで立つあなたを。
進もうとしてもあっちに滑りこっちに滑り、転びそうになってドキドキ。
思わず転んでおしりを強打! なんてことも。
これがフローリングなどの滑りやすい床でシニア犬が立ち、歩く状態です。

では、シニア犬にやさしいお部屋の床とはどのようなものでしょうか?

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フローリングの床はシニア犬に適していません

ひと昔前、日本ではワンちゃんは「外飼い」が主流でした。それが今は家の中で家族の一員となって暮らすように。でもこの変化に住環境がついていっていません。

多くのお宅で、床は掃除がしやすいフローリングになっていることが多いと思いますが、これがワンちゃんにとっては大変。
滑らないようにふんばっているので、体の変なところに力が入ったり、足を開きすぎてしまって関節を悪くしたり。
今、小型犬にとても多いのが「膝蓋骨脱臼」という、ひざのお皿が収まるところに収まらず、滑って外れてしまう疾患です。
この疾患を持つワンちゃんにとって滑りやすい床は大敵。
歩きやすく、足腰に負担をかけない床が必要です。

滑りやすい床もひと工夫すれば、シニア犬にやさしい床に変身!

ワンちゃんのためにおうちの床を改善したいなら、今は便利なアイテムが色々あります。
一番気軽に試すことができるのは、「ジョイントマット」。
パネル状のマットで色んなサイズのものが市販されています。
ホームセンターやインターネットショップで簡単に買えます。
リーズナブルですし、連結できるようになっていて、必要なところだけに敷くことができます。
1cmぐらいの厚みがあってクッション性があり、足当たりもやさしいので赤ちゃんや小さなお子さんのいるおうちでもよく使われています。

表面はポリエチレン、カーペット、コルク製など色々なバリエーションがあります。
お手入れが簡単なものが主流で、ひどく汚れても1枚だけ外して取り換えることができるので便利ですよ。

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(コルク製ジョイントマット)

シニア犬「ぽちちゃん」(12才/柴犬)のお宅のケース

12才になる柴犬のぽちちゃん(記事冒頭の写真のワンちゃんです)は、コルク製のジョイントマットがお気に入り。
以前からご家族は、ぽちちゃんのために床にマットを敷いていました。
それがこの春、おうちがリフォームされ、一時期、滑りやすいフローリングの床が出現!
ぽちちゃん、おっかなびっくりでこのフローリングを歩いていたそうですが、おなじみのコルク製のジョイントマットをもう一度敷いてもらったら、安心していつものように過ごせるようになりました。

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(ジョイントマットを敷いてもらって安心のぽちちゃん)

床全体を変えることが難しければ一部だけでも

とは言え、おうちの床すべてにジョイントマットを敷くことは難しい……。
その場合は、ワンちゃんの歩く場所をよーく観察してください。
家の隅々を歩いているわけではないと思います。
ワンちゃんがよく歩くところ、好んで過ごすところなどを中心に変えてみてください。
マットは数枚から買えますので、少数買ってみてワンちゃんがちゃんと滑らないかどうか試してみるといいと思います。

更に高齢の愛犬には「ヨガマット」もおすすめ

愛犬がもっともっと高齢になってくると、このようなジョイントマットでも滑ってしまうことがあります。
そういう場合はヨガマットをおすすめしています。
ヨガマットとは、ヨガをする時に下に敷いて使うゴム製のマットです。
1mmから8mmぐらいと厚みは色々ですが、おすすめは薄めのもの。
高齢のワンちゃんは足を上げずに少し摺り足ぎみで歩くことがあります。
そうなった時に、厚みのあるものは転倒の心配があるからです。

そしてマットの色は、「パステル系」のものを選びましょう!
シニア犬は白内障などで目が見えづらくなることが多く、ダーク系のカラーのものだとその上を歩くのを怖がることがあります。
ヨガマットはどんなに高齢のワンちゃんでも滑らずしっかり歩くことができるのでおすすめです。

歩けることはとっても大切。
万が一、寝たきりになってしまったらワンちゃんもご家族も大変です。
今から便利なアイテムを使ってシニア犬にとってやさしい床を作って、笑顔でずっと一緒に過ごしましょう♪