1年に1度の混合ワクチン接種、狂犬病予防接種、フィラリア予防薬の服用と、わんちゃんは1年のうちに何度も予防接種を受けます。 これらの予防接種・ワクチンは本当に必要なのか、危険はないのか等、愛犬家の頭を悩ませる病気予防について考えていきましょう。

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年に1度の狂犬病予防接種は飼い主の義務

わんちゃんの飼い主には1年に1回、狂犬予防接種を受けることが義務付けられています。 狂犬病はわんちゃんだけでなく、ネコやキツネやアライグマ、コウモリなどからも感染するといわれ、人間も含めて、ほぼすべての哺乳類に感染するといわれています。

狂犬病に感染した動物に噛まれることで発病し、一旦発病すれば治療法がなく、ほぼ100%が死に至る恐ろしい病気です。 日本、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド以外のほぼ世界全域で今なお狂犬病は発生続けていますが、日本では昭和31年(1956年)に6頭の犬に発生したのを最後に狂犬病は発生がしていません。 しかし、またいつ、どういった形で発生するとも限らないので、人間の命もわんちゃんの命も守るために、必ず、狂犬病予防接種を受けなければなりません。

愛犬の健康を守るための混合ワクチン接種

一方、混合ワクチンは義務付けられたものではありません。 わんちゃんに感染する病気から大切なわんちゃんを守るために接種するもので、「病気にさせないために」飼い主が自主的に接種するものです。

狂犬病予防接種が「来ない可能性がとても高いけれど、もしかしたらいつか来るかもしれない敵」であるのに対して、混合ワクチンは「すぐ近くに潜んでいる敵」に対して最大の力を発揮して防御してくれるワクチンともいえます。

混合ワクチンの種類

混合ワクチンとは「混合」という文字どおり、何種類かのワクチンを組み合わせたワクチンです。 わんちゃんの世界で流行りやすい病気や死亡率の高い病気からわんちゃんを守るために、何種類かのワクチンが組み合わされています。

混合ワクチンの代表的なものは、下記のとおりです。

  • 犬ジステンバー感染症
  • 犬パルボウィルス感染症
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬伝染性喉頭気管炎
  • 犬パラインフルエンザウィルス感染症
  • 犬レプトスピラ感染症
  • コロナウィルス感染症

混合ワクチンは何種類打てば大丈夫?

飼い主さんを悩ませるのが、「いったい、混合ワクチンは何種類打てばいいのか?」ではないでしょうか。 動物病院でいわれるまま、お友達わんちゃんの飼い主さんに勧められるまま、なんとなくお願いしている…というケースも多いようです。

実のところ、動物病院によっても、獣医師によっても回答も様々で、ハッキリとした答えがあるわけではありません。 ただ、基本的な考え方として、「数が多ければいいということではなく、わんちゃんにとって必要なワクチンを接種」すればよいと思います。

混合ワクチンの基本となるのが下記5種類のワクチンで、「コアワクチン」とも呼ばれています。

  • 犬ジステンバー感染症
  • 犬パルボウィルス感染症
  • 犬伝染性肝炎
  • 犬伝染性喉頭気管炎
  • 犬パラインフルエンザウィルス感染症

わんちゃんが現在住んでいるエリア、わんちゃんが行くであろうエリアなどを考慮して、5種類のほかに必要なワクチンがあればプラスしていく…という考え方で十分だと思われます。 例えば、東京都心のアスファルトだけしかお散歩しないわんちゃんと、南方の暖かいエリアで川や池、沼などでも遊ぶわんちゃんでは必要なワクチンが違う…というイメージです。 何種類の混合ワクチンを接種したらよいかは、かかりつけの動物病院で獣医師に相談してみることをおすすめします。

わんちゃんを守るワクチンですが、注意点も

混合ワクチンは大切なわんちゃんの健康を守る最大の武器になります。 わんちゃんの健康状態に問題ない限り、必ず接種してあげてください。

しかし、ワクチンは異物なので、中には接種後に副作用が起きてしまうわんちゃんもいます。 また、稀にですが、接種後すぐに起きる「急性アナフィラキシー」というアレルギー反応が起きる場合もありますが、動物病院にいれば対応してもらえます。

ワクチン接種後は動物病院の待合室で20~30分様子をみてから帰るようにしましょう。 ワクチンを接種に備えて体調を万全に整え、当日は安静に過ごしましょう。

わんちゃんの健康を守れるのは飼い主だけです。わんちゃんの健康を守るためにどういう選択をするのか、しっかりと獣医師と相談して考えていきましょう。