B-3_nekogahaitara

猫が嘔吐をすると、飼い主としてはとても心配になりますよね。

しかし、猫はとてもよく吐く生き物なのです。
そこで、あわてて病院に駆け込む前にまずは心配する必要のない嘔吐なのか、それとも体に異変が起きているサインなのか、その見分け方を正しく知っておきましょう。

まずは冷静に猫をチェック

猫が吐いてしまったら、いきなり動物病院に走るのではなく、どんな状況で嘔吐したのかをまずは確認しましょう。

<嘔吐の状況>

1.どんなタイミングで吐きましたか?(食事の最中、食事の直後、食事から数時間たった後、寝起きなど)
2.吐いた回数は何回でしたか?また、えづいた後にきちんと嘔吐できていましたか?
3.吐いた後、すぐに元気を取り戻しましたか?
4.嘔吐以外に何か気になる体調の変化はありませんか?
5.吐く原因に心当たりはありませんか?

次に、吐きだしたものを観察します。

<嘔吐したもの>

1.吐きだしたのは食べたものですか?それとも液体だけですか?
2.吐き出したものの中に、毛玉や草は混ざっていませんか?
3.吐きだしたものの中に、異物は混ざっていませんか?
4.吐きだしたものの中に、血液は混ざっていませんか?

まずはこれらをすべてチェックしてから、動物病院に連れていくべきかを判断したほうがよいかもしれません。
病院に連れていくとしても、こういったことをきちんと観察しておけば、獣医さんに詳しい状況を説明することもできます。

特に心配のない嘔吐

たんなる吐き戻し

猫は本来肉食動物ですから、食べ物は基本的にまるのみに近い形で飲み込みます。
その結果、飲み込んだ量や勢いによって一度吐き出してしまうことがあるのです。
こういった吐き戻しは食事の最中や食べた直後に起きやすく、吐きだしたものをすぐに食べてしまうこともあるでしょう。
吐いた後にいつも通りの元気があれば、特別に心配する必要はありません。

とりあえず様子見をしてもよい嘔吐

液体だけを吐く

食事をしてからかなり時間がたった後や、寝起きの時間帯などは液体だけを吐きだすことがあります。
白い泡のようなものは胃液で、黄色は胆汁です。
胃が空になると吐くことが多いので、もし頻繁に液体だけを吐く場合は食事を小分けにして回数を増やすなどし、なるべく胃が空になる時間を短くすると吐きにくくなるでしょう。
基本的には様子見をしてもよい嘔吐ですが、あまり頻繁に吐くようなら一度獣医さんに相談してみた方がよいかもしれません。

毛玉や草を吐く

猫はセルフグルーミングをするときに毛を飲み込んでしまいやすく、それらが胃にたまると毛玉として吐きだすことがあります。
毛玉が胃に長期間とどまってしまうと毛球症や胃炎の原因になるため、吐きだす方がよいのです。
そのため、毛玉や分泌されすぎた胃液などを吐きだそうとして、胃を刺激するために草を食べることもあります。
こういった嘔吐は嘔吐物の中に草や毛玉が混ざっていますので、吐いた後に元気がなくなっていないようであれば、様子見をしてもよさそうです。
しかし、あまりにも頻繁に毛玉や草を吐きだす場合は胃炎などが疑われますし、嘔吐による脱水も心配です。
気になったらすぐに動物病院で診察してもらいましょう。

すぐに病院に連れていった方がよい危険な嘔吐

何度も何度も激しく吐く

1度だけではなく、何度も激しく吐く場合は胃や腸など消化器系の病気がうたがわれます。
また、ウィルス性の感染症にかかっていたり、何か毒性のあるものを口にしたのかもしれません。
外に出る猫の場合、体についた農薬や除草剤をセルフグルーミングでなめてしまった可能性もあります。
吐瀉物に異物や血液が混ざっていないかよく観察し、猫が普段過ごしている場所に何か原因がないかを確認したら、すぐに病院に連れていきましょう。

吐こうとするのに吐き出せない

吐こうとしているのに何も吐きだせなかったり、大量のヨダレをたらしている場合は、何か物体を誤飲しているかもしれません。
このようなケースは時間が経てば経つほど消化器へのダメージが大きくなりますので、すぐに病院に連れていかなければ危険です。
飲み込んだものに心当たりがある場合は、獣医さんに形状や材質を詳しく伝えましょう。

吐瀉物に血液や異物が混ざっている

吐きだしたものに血液が混ざっていたら、消化器の病気が疑われますのですぐに病院に連れていきましょう。
血液は時間がたつと赤ではなく、コーヒーのような色に変色していることがありますので、見逃さないように注意が必要です。
また、寄生虫がいた場合にも速やかに病院に連れていき、駆虫薬を処方してもらってください。

嘔吐以外にも気になる症状がある

今まではほとんど嘔吐をすることがなかったのに、頻繁に嘔吐をするようになったとしたら、何か原因があるはずです。
食欲が落ちている、下痢をしている、急に痩せてきたなど、何か気になる症状がある場合はすぐに動物病院で診察してもらいましょう。
腎不全や肝不全、自己免疫疾患などの場合にも、嘔吐は症状の一つとして表れることがあります。
早期に病気を発見するためにも、少しでも「おかしいな?」と感じたら、迷わずに動物病院で診察してもらいましょう。

冷静な観察眼が猫を守る

猫が吐く瞬間を目撃したら、かなり不安になるかもしれません。
しかし、まずは飼い主として冷静になることが大切です。
多頭飼育の場合は吐瀉物だけが残されていた場合、どの子が吐いたのかわかりにくいこともあるでしょう。
しかし、日頃からしっかり観察していれば、元気の落ちている子をすぐに見分けてあげることができるかもしれません。

普段から猫を可愛がるだけでなく、冷静な目で観察し、小さな異変も見逃さない――
そんな心意気で猫の健康を守っていきましょう。