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食べたものが消化器官を通って作られるウンチは、いろいろな体の情報が詰まっていて、猫の健康のバロメーターです。
日頃から、猫のトイレを片付ける前にウンチの状態を把握して、何か異変がないかすぐに気づいてあげられるようにしておきたいものです。

中でも要チェックなのが、血便。
猫のウンチに血が混じっていたときに、どのようなことをチェックしたら良いのか、またその考えられる原因や予防法を知っておきましょう。

まずは血の混じったウンチの状態をチェックする

血便が出た場合、血の色や付き方で、体の中のどこで出血したのかを推測することができます。
病院でできるだけ詳しく伝えるためにも、色や状態をよく見ておきましょう。

  • 便全体が黒い・・・肛門から離れた場所、口内から小腸あたりで出血
  • 便に鮮血が混じっている・・・小腸から大腸の前半で出血
  • 便の外側に鮮血がついている・・・大腸後半から肛門で出血
  • 赤い下痢をする・・・胃や腸が炎症を起こして出血

【血便を伴う猫の病気】症状、対処法、予防法は?

血便を伴う病気として、次の病気が考えられます。
症状と、対処法、予防法と一緒に見ていきましょう。

アレルギー

何か特定のものを食べたときに血便が出るという場合は、食物アレルギーが疑われます。
アレルギー症状として、胃腸炎を起こして胃や腸から出血してしまう場合があります。

◎対処法&予防法

アレルギーの原因の食べ物を特定することは困難なことが多いです。
動物病院で低アレルギー食を処方してもらい、ほかの食事を与えないようにして様子を見ます。

急性胃腸炎

嘔吐を伴い、ひどくなるとチョコレート色や黒、赤色の下痢をします。
薬物や、腐った・刺激のある食べ物、異物などを食べたり、またお腹が冷えたり、細菌やウィルスに感染したときなどに急性胃腸炎は起こります。

◎対処法&予防法

下痢がひどいと脱水症状を起こし危険な状態になる場合もあるので、このような症状が見られたら急いで病院へ行きましょう。
病院では、状態に合わせて水分補給の点滴や下痢・吐き気止めの治療が行われます。
夏の暑い時期は、猫の食べ残したものをすぐに片づける、飲み水もまめに交換し、常に新鮮なものを与えるようにしましょう。
また氷水や冷蔵庫から出してすぐのものはお腹を冷やすので避けましょう。
細菌やウィルスの感染を防ぐためには、定期的なワクチン接種が大切です。

慢性胃腸炎

慢性胃腸炎の場合には、吐き気や下痢の症状は急性胃腸炎に比べて軽いですが、症状が何日も続くことがあり、黒色のタール便に血が混じることもあります。
毛づくろいで飲み込んだ毛が胃や腸で毛玉になり炎症を起こしたり、寄生虫が腸内にいるなどのときも慢性胃腸炎になることがあります。

◎対処法&予防法

病院に連れて行き、原因を突き止め、下痢止めや吐き気止めの対処療法と、寄生虫の駆除など、原因を取り除く治療を受けましょう。
普段からこまめにブラッシングをして毛玉を飲み込まないように注意しましょう。
また、完全室内飼いにすることで寄生虫の感染リスクが減らせます。

腫瘍

猫の腫瘍の中で最も多いのは、血液とリンパ系の腫瘍で、「猫白血病ウィルス」の感染が関係していると考えられています。
腫瘍は病巣の生じた部位によってさまざまに分類されていますが、もっとも発症しやすい腫瘍のうちの一つ、「消化管型リンパ腫」になると、胃腸や腸を吊り下げている腹膜にあるリンパ節がガンにおかされ、出血・血便をすることがあります。
黒っぽいタール便をする場合は、胃ガンか小腸ガンによる出血の可能性もあります。

◎対処法&予防法

化学療法が推奨されますが、副作用が心配で、良好な効果が得られるとは限りません。
治療の方針については、獣医さんにアドバイスをもらい、飼い主さん家族でよく話し合って決めましょう。

残念ながら的確な予防方法はありませんが、リンパ腫の原因の一つとされる、「猫白血病ウィルス」に感染する前に、子猫のころからワクチンを接種することも予防の一つです。

病院へ行くときに気をつけたいこと

猫が血便をしたら、体の中で何か異常が起きていると考え、基本的にすぐに病院へ行くようにしましょう。

その際、血便を病院へ持って行くことをおすすめします。
血便は、ティッシュなどに包まず密閉できる容器や袋に入れて持っていくようにしましょう。
ティッシュなど別のものがウンチに混じると診断がしにくくなることがあります。

また、ウンチは採取後3時間以内に持っていくのが良いのですが、状況によってすぐに持っていくことができないことがあると思います。
そんなときには、写真を撮る、ウンチの状態を詳しくメモしておくなど、なるべく細かな情報を獣医さんへ伝えられるようにしておきましょう。
ウンチ以外の猫の様子(おしっこの状態、発熱しているか、食欲はあるか、脱毛はないか、など)を観察しておくことも大切です。
獣医さんへ伝える情報は多ければ多いほど、獣医さんの判断がしやすくなります。

普段から猫のウンチを観察し、健康状態をチェック!

ウンチは健康のバロメーターです。
猫のウンチを処理する前に、いつもと変わったことはないか確認する習慣をつけると良いですね。

異変がある場合は、早めに獣医さんに診てもらうようにしましょう。