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猫を拾ったら、まず何をすればいいのでしょうか?
猫を飼ったことがなければなおさら困ってしまうでしょう。
飼い方、健康面など猫初心者でも知っておくべきポイントを解説します。

1.その猫、本当に野良猫!?

まず拾った猫に飼い主がいないか確認しなければいけません。
成猫で、特にアメリカンショートヘアーや、ペルシャ猫などの純血種の場合は迷子の猫の可能性が高いでしょう。
猫の品種に詳しくなくても大丈夫です。明らかになんらかの品種であれば、動物病院で指摘されるでしょう。

さて、飼い主の確認方法ですがマイクロチップがもし入っていれば、すぐに飼い主さんが見つかります。
マイクロチップとは、ペットの個体識別を確実にするために体内に埋め込む電子機器です。
これを入れておくことによって、猫が脱走、盗難、災害などで行方不明などになったときに確実な身元証明になります。

マイクロチップの有無は、動物病院や動物保護センターにあるマイクロチップリーダーを猫の体にかざせばすぐにわかります。
全ての動物病院や動物保護センターに配置されているわけではないので、予め問い合わせてから訪問して下さい。

もしマイクロチップが入っていなくても、飼い主がいる可能性はあります。
猫が脱走して迷子になった場合は、動物病院や警察署に届けられていることがあります。
動物病院によっては迷い猫を掲示していることも。
しかし、実際のところマイクロチップが入っていない場合は、飼い主を特定する事は困難になります。

2.健康診断と予防接種を行う

拾った猫に飼い主がいない場合、次にすべきことは健康診断と予防接種です。

もし既に猫を飼っている場合、拾った猫が先住猫に病気をうつしてしまう可能性があります。
また猫から人間に感染する病気もあり、これを人獣共通感染症といいます。
猫を拾ったらまず、以下のような病気を持ってないか動物病院でチェックしましょう。

猫同士で感染する恐ろしい病気

  • 猫白血病ウィルス・猫エイズウィルス
  • 猫の寿命を縮める恐ろしいウィルスです。このウィルス検査は動物病院ですぐに確認できます。
    しかし、注意すべき点として、感染からある程度時間(約3週間)がたたないと、感染していても検査結果に反映されないことがあります。
    つまり拾った当日に検査をしても、あまり有意義ではないということです。


  • 猫パルボウィルス
  • 下痢をしている子猫は猫パルボウィルスに感染している可能性があります。
    猫パルボウィルスは幼猫に感染すると死亡率が高い恐ろしいウィルスです。

他にも一般的に猫カゼと呼ばれる猫ヘルペスウィルス、猫カリシウィルス、猫クラミジアなどに気を付けましょう。
これらのウィルスはくしゃみ、目やになどの症状が特徴的です。

猫で気をつけるべき人獣共通感染症

猫から人間に感染する可能性のある病気には、以下のものがあります。

  • 内部寄生虫
  • 主に腸の中に寄生する虫です。
    回虫(細長い白い虫)やコクシジウムなどが含まれます。
    便中に虫卵が排出されるので便の取り扱いに気をつけましょう。
    虫下しの薬を飲ませる事で駆虫できます。


  • 真菌
  • 猫に多いのは皮膚糸状菌です。
    猫の皮膚に感染していることがあり、これも人間にうつることがあります。
    感染するとその部位が脱毛し、痒みがでます。フケがでることもあります。
    動物病院で皮膚糸状菌症が指摘された場合、猫を触った後はしっかり手を洗いましょう。


  • 外部寄生虫
  • ダニやノミがここに含まれます。
    直接成虫を発見するか、猫の毛を櫛でといたときにノミの糞があれば感染を確認することができます。
    人間の血も吸うので速やかにノミ駆除薬で速やかに退治しましょう。


また、当然ですが、これらの病気は猫同士でも感染しますので注意しましょう。

3.必要なものを準備する

次に、猫を飼うのに必要なものを準備します。
猫を飼うために最低限必要なものは、水と食事とトイレだけです。

体重500gを超えていれば離乳しているので、固形フードを与えれば大丈夫です(超えていない場合は後述)。
フードはペットショップに行くと種類が多すぎて困りますが、「総合栄養食」と記載してあるフードならなんでも大丈夫です。
一般的にドライフードよりもウェットフードを好む猫の方が多いです。

また、猫は本能的に砂がある場所でトイレをするので、しつけをしなくてもトイレに砂をしいて、その場所を教えてあげればそこでします。
猫の砂も種類も様々ですが、細かい砂を好む猫が多いなと感じます。
おいおい好みの砂をみつけてあげましょう。

授乳期の子猫の場合

授乳期の子猫は人間の乳児並に大変です。眼が開いていなかったら確実に離乳前です。
上顎の一番大きい臼歯(第3前臼歯)が生えてれば離乳可能ですが、猫の歯を日頃からみていないと判断が難しいです。
個体によりますが、400g未満の場合は、まだミルクが必要なことが多いです。
授乳期の猫を育てたことがない人は、まずはすぐに動物病院で相談して下さい。

【緊急!】授乳期の子猫を拾ったけど病院が開いていない場合

離乳前の猫を拾ったけど動物病院が開いてない!緊急の動物病院も近くにない!という場合でも、なんとかミルクをあげて下さい。
特に眼が開く前の生後1週齢以下の子猫は数時間ミルクをあげないだけでも死亡する可能性があります。

近くに猫用ミルクを買うお店もない!という場合は緊急時用のネコミルクカクテルを作って与えましょう。レシピは以下の通りです。

【緊急時用ネコミルクカクテル】

•コンデンスミルク90ml
•水 90ml
•プレーンヨーグルト 120ml
•卵黄 3〜4個

これらの材料も手に入らない場合は、人間用の赤ちゃんミルクを通常の2倍に薄めたもので代用する方法もあるようです。
これらのミルクはあくまで代用なので翌日以降は猫用ミルクにすぐに切り替えましょう。

また授乳期の猫は自分でおしっこ、うんちができません。
ティッシュで肛門周囲をぽんぽん刺激してあげましょう。

その他の注意すべきポイント

牛乳は与えないこと

牛の乳に含まれる乳糖が原因で下痢になりやすいです。
全く大丈夫な猫もいますが、子猫は下痢によって脱水が重症化することがあるので、あえて与える必要はありません。

お風呂はすぐには入れないこと

拾った猫をすぐに綺麗にしたい気持ちはわかりますが、少し待ちましょう。
猫はお風呂が嫌いなことが多いので、かなりストレスがかかります。
状態を悪化させる可能性もありますし、なにより初めて会った人に嫌なことをされたと思い、あなたの第一印象が最悪になります。

初めて猫を拾った方は、猫の可愛さとその独特の行動に夢中になるでしょう。
しかし、最初はやはり大変なもの。
特に授乳期の猫はまさに人間の赤ちゃんを育てるような大変さです。
また、育てているといろいろ疑問が浮かんでくるでしょう。
ここではスペースの都合上、各項目で書ききれない事がいっぱいあります。もしなにか迷ったら獣医師に相談しましょう。