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皆さんは大地震などの災害が起きたときのために、何かしら備えていることはありますか?
乾パンなどの食料品やお水などの備蓄、懐中電灯やラジオなどの用意、非常用持ち出し袋を持っている方もいらっしゃるかと思います。

ではペットのための備えはどうでしょう?
災害時、人間のための食料の配給は優先的に行われますが、ペット用まで手が回らない可能性が高いと思われます。
もし何もしていないようであれば、大切なペットのためにぜひ今から対策を講じてあげて下さい。

でも「ペットのための備えってどうすればいいの?」なんて悩むことはありません。
今回は日常の延長で簡単に準備できる、しかも重要なモノをご紹介します。

ペットフードの備蓄

フードは必ず多めにストックしておく、これだけでもかなり違います。
いつもフードがなくなりそうになってから買っている場合はそのサイクルを少し早めてあげて、未開封のフードがストックされている状態を常にキープできれば安心です。
例えば一般的にドライフードは1kgや2kgなど袋で売られていますので、開封したらすぐに予備を買って未開封のものを常にストックしておく、といった具合です。
ウェットフードの場合でもケースで買って、常に1ケース分をストックしておくのもいいですね。

冒頭にも述べたように災害時、ペットフードの配給は期待出来ないでしょう。
ストレスでフードを全く口にしなくなることも考えられますので、食べ慣れたフードの備蓄は必須です。
特に猫はグルメな子も多いですので、複数のフードをローテーションしてあげている方も多いと思います。
そういった場合もできれば複数のフードをストックして、避難先でもいつもと同じフードをいつもと同じローテーションで与えてあげられるといいですね。

お水の備蓄

お水も大切です。
お水は人間用に備蓄している方も多いと思います。
普段からミネラルウォーターを使っていて多めにストックしているという方もいるでしょう。

お水も生命維持のためにとても重要なものですので、ペット用としても備蓄しておきたいところですが、注意しなければならないことがあります。

それはお水の「硬度」です。

日本の水道水は軟水で、東京都の場合は硬度が10~100mg/lに設定(※1)されています。
一般的にペット用のお水はこの硬度が高い、すなわち硬水と言われるミネラルを多く含んだお水をあげることは控えた方がいいとされています。
それはミネラル過多になるとそれらが材料となっている結石ができやすくなり、その結果「下部尿路疾患」に罹りやすくなるためです。
ペットの健康のためにミネラルウォーターを備蓄する場合は、なるべく「硬度の低いお水」を選んであげて下さい。

トイレシート、猫砂など

トイレ用品の備蓄余裕があればトイレシートやウンチ袋、猫砂などの消耗品も多めのストックがあればいざというとき困らなくて済みます。
ただ、フードやお水と違って非常時は代用品で済ませることが可能なものもあります。

トイレについては犬の場合、トイレシートやウンチ袋があれば衛生的に過ごさせてあげられますが、なくてもレジ袋などで対応可能です。

しかし、猫の場合は猫用トイレが必要です。
猫は環境の変化にとても敏感な動物ですので、環境が違うだけでトイレを我慢してしまうこともあります。
できれば使い慣れたものを使用してあげるのがいいのですが、猫用トイレはとてもかさばるので、避難するとき一緒に持って来るのは大変です。
携帯に便利な防水処理されている布で出来たトイレなどもありますが、簡易的なものならダンボールなどで作ることもできます。
土があれば猫砂の代用になりますが、完全室内飼育の猫だとトイレと認識してくれない可能性もありますので、できれば猫砂はいつも使っているものを用意してあげて下さい。
箱がなければ大きなゴミ袋に猫砂を入れて代用するという方法もあります。

いずれにしても衛生面を考慮して周囲に最大限の配慮が必要です。

リードとハーネス、首輪の準備

フードや消耗品は先程説明した通りですが、それ以外にも必要な物はあります。
まずリード、これは犬の飼い主さんなら皆さんお持ちですね。

使用頻度が高いものですので、首輪と合わせて普段から切れたりしないか定期的なチェックはとても大切です。
さらに予備が用意してあれば安心ですね。

犬以外の動物、猫やウサギなどでもリードは必ず用意してあげて下さい。
基本、避難所ではケージ内で生活することになると思いますが、ケージから外へ出すときもあるでしょう。
そのとききちんとリードを付けていないと、突然逃げ出したしたとき対処できません。
余裕があれば避難前にペットにはハーネスとリードを付けたままケージに入れて、リードの持ち手の部分だけケージから出しておくと安心してケージから出し入れできます。
最低限ハーネスのみでも装着してからケージに入れておけばリードを付けやすくなり、出し入れ時の脱走の予防にもなります。
ハーネスはリードとセットで準備してあげて下さい。
今は猫やウサギでも装着できる小さめの可愛いハーネスもありますよ。

ケージの準備

キャリーやクレート、バリケンなど色々な呼び方がありますが、ペットを持ち運ぶときに入れるものは必要です。
避難所ではペットたちのおうちとなるものですので、ペットたちのストレスを軽減するためにも普段からハウスとして使用しているものが望ましいですね。

出来れば簡単に潰れてしまうようなソフトな素材のものではなく、上から何かが落ちてきても大丈夫なハードな素材のものを選ぶのが無難です。
ハード素材のケージであれば積み重ねることも出来ますし、猫の場合トイレの代わりに使用することも可能です。

迷子札の準備

それから迷子札、これは非常に大切なことです。
犬の場合は「狂犬病予防法」という法律で迷子札の代わりとなる鑑札と、狂犬病予防接種をしたという証の注射済票の2つを装着することが飼い主さんに義務付けられています。

それ以外の動物もきちんとペットの飼い主が誰なのか明確にしておくことで、万が一逃げ出してしまっても戻って来る可能性が高まります。
非常時だけではなく平常時でも迷子になってしまう危険はありますので、大切なペットのために必ず対応して欲しいことの1つですね。

最近ではペットショップで買ったり自治体や保護団体から譲ってもらうとき、既にペットにマイクロチップが装着されていることもあります。
時々マイクロチップが入っているから安心と何もしない飼い主さんがいらっしゃいますが、マイクロチップ自体に飼い主さんの情報が入っているわけではありません。
マイクロチップに入っているのは15桁の数字で、飼い主さんのデータはAIPO(※2)という団体で管理されます。
通常飼い主情報の登録はペットを迎え入れるときにペットショップや保護団体などが行いますが、稀に何もしない場合もあるようですので注意が必要です。
登録すればハガキが送られてきますが、もしちゃんと登録されているか不安なときはかかりつけの動物病院で相談してみて下さい。

尚、マイクロチップも犬の鑑札も飼い主が変わったり、引っ越しして住所が変わった場合は忘れずに新しい情報に変更してあげて下さい。


非常事態が発生しても慌てずに対応できるよう日頃からの準備はとても重要です。

今回、災害時にペットのため最低限準備しておきたいものをいくつかご紹介しましたが、非常時だからと特別に用意しなければならないものではなく、いつも与えるもの、使用するものばかりです。

早速今日から出来ることを始めてみませんか?

※1東京都水道局
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/water/w_info/s_kekka_topi02.html

※2環境省
http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/aipo.html